読書ロク

読んだ本の内容を、片っぱしから忘れてしまう自分のための記録

クリシン×ロジシン

f:id:tsumugumu:20150207095051j:plain

「耳に入った言葉を書き記すだけのメモは、意味がない。
聞きながらも頭を回転させて、自分の考えや疑問点を書いていかないと、
結局ほとんど記憶には残らない。」
これは、ある経営者が講演で言っていた言葉だ。
以来、聞いた話の先を考えるということを意識するようにしている。
…とはいうものの、実際はなかなかとっかかりが掴めず、
依然として無意味なメモばかりが増えていくのだった。

前回の『伝え方が9割』が"いかに"効果的に伝えるかという思考術であったのに対し、
今回のマッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書』はその前段階、
"なにを"伝えるかの思考術である。

筆者はロジカルシンキングを「クリティカルに考え、ロジカルに展開すること」であるとし、
それぞれについて具体的なエピソードなどを踏まえて丁寧に説明している。
すべてに共通しているのは、
・目的を常に意識する
・思考パターンの枠を意識する
・問いつづける
という3つの基本姿勢。

そして3点目の問いかけのフレーズとして、"So What?""Why So?"を用いる。
これらはよく考えれば当然のことながら、なかなか意識されにくいものだ。
しかし、この"So What?", "Why So?"という2つの問いかけこそが、
思考を深めるための鍵なのである。

このことに気づけたことは、個人的には大きな収穫だった。
発信のシーンだけでなく、受信の際にも"So What?", "Why So?"を問い続けることが
メモの質を上げ、クリティカルな思考を育む一助となるはずだ。

大嶋祥誉(2014)『マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書』SBクリエイティブ
http://www.amazon.co.jp/マッキンゼー流-入社1年目ロジカルシンキングの教科書-大嶋-祥誉/dp/4797376988